イツノコト?

「インターネットにつながらないの」と友達である舞実の母からSOSを求められた。

特に断る理由もなかったので、私は今から行きますねと伝えた。

家につくと、「ごめんね〜」といいながら、お茶菓子を出してくれた。

湿気っているおせんべいを食べながら、私は該当のPCをあれこれといじってみた。

かなり年季の入っているPCだったので、いま動いているだけでも不思議な状態だった。

いつからつながらないんですか、ときくと、「昨日はつながったんだけどね〜」とのこと。

結局のところ、再起動をしたら直ったので、次回もこれこれこういうふうにしてくださいね、と手順を伝えた。

「ホント助かるわ〜また次もお願いね〜」という彼女からは、手順を覚える気はないという意思を強く感じた。

そういえば舞実の様子はどうですか、ときくと、「う〜ん、元気にはなってきてるんだけど、まだ学校は厳しそうね〜…」と告げられた。

「舞実〜穂香ちゃんがきてくれたわよ〜」と声をかけてくれていたが、舞実の反応はなく部屋から出てくることはなかった。

「昨日は出てきたんだけどね〜」と語る彼女の時間が動き出す日は来るのだろうか。

 

 

空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

 

 

ばいちゃす(●´ω`●)